芸術家のくすり箱は、ダンサー・音楽家・俳優・スタッフの「ヘルスケア」をサポートし、芸術家と医師・治療師・トレーナーをつなぐNPOです。
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本番前後の効果的な食事のとり方

効果的な栄養補給でベストパフォーマンスを

本番当日は移動時間や長時間のリハーサルがあり、コンディションを維持するのが難しいものです。そこで、今回は本番前・後の効果的な食事のとり方をご紹介します。(ふだんの食事については、こちらを参照。)

本番前の栄養補給

本番前

本番前は緊張感が高まり、いつものように食事がのどをとおらない...こんな経験はありませんか。そんなときこそ、落ち着ける空間を確保して、少しでも何かを口にすることをおすすめします。好きなものを口にすることで、リラックス効果が期待できますし、食事でとったエネルギーは、舞台での集中力や持久力を高めてくれます。
本番前におすすめの食事は、炭水化物(糖質)がとれ、脂肪を控えたものがよいでしょう。いつもと違った特別なものを食べる必要はありません。食べ慣れていて、消化の良いものを選びましょう。できれば、本番の3〜4時間前にしっかりと食事をとり、その後は手軽に食べられるおにぎりやパン、フルーツなどの補食(こちらご参照)をとりましょう。また、舞台や会場は乾燥している場合が多いので、水分補給もお忘れなく。状況に合わせて、無理のない範囲で栄養補給ができるよう、工夫してみましょう。

本番後

連日本番が続く場合などは、翌日にも疲れを残さず舞台にのぞみたいものですね。からだを動かした後は、早めにしっかり食事をとって栄養補給すると、筋肉を動かすエネルギー源となる筋グリコーゲンの回復が早いことがわかっています。本番後、なるべく早く食事をとることが、疲労回復を早める重要ポイント。特に、ハードにからだを動かすダンサーや俳優の方々は、食べるタイミングが大きく影響します。もし、本番後にミーティングなどがあって、食事をとる時間が遅くなる場合には、早めに補食をとることをおすすめします。

【豆知識】食品・サプリメントのラベルを読みとるコツ

「忙しくて、食事の時間がとれないし、栄養バランスも偏りがちで...」。公演やリハーサルが続くと、しっかりと食事をとるのが難しいこともあります。そんな時、サプリメントや栄養ドリンクなどをとる方も多いのではないでしょうか。コンビニやドラッグストアなどでは、実にたくさんの"健康食品"や"サプリメント"が並んでいますし、雑誌やテレビでも、効果がありそうな健康食品が色々と宣伝されていて、何をとるべきか迷ってしまいます。自分に "本当に必要なもの" を見極めるためには、食品・サプリメントのラベルを読み取るコツを知っておくと便利です。

いわゆる"健康食品"や"サプリメント"と呼ばれるものには、成分や効果の基準をもたない"一般の食品"として販売されているものが多数ありますが、一定の条件を満たしたものは「保健機能食品」に分類されます。「保健機能食品」には、「栄養機能食品」と「特定保健用食品」があり、「カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素」、「お腹の調子を整える」、「食後の血糖値の上昇を抑える」など、身体の機能に影響を及ぼすような成分・効能が表示されており、みなさんが、自分に必要なものを選ぶときの目安になります。

例えば、ある「栄養機能食品」のラベルを見てみましょう。

からだに必要な栄養は毎日の食事からとるのが基本です。サプリメント等は、補助的に使いましょう。

制作:NPO法人芸術家のくすり箱 監修:岸昌代(管理栄養士/日本女子体育大学大学院) [2010.2作成]